「違法サイト」へアクセス(見るだけ)でも罪になる?危険性は?

今や、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットから自由にインターネットに接続し、いつでもどこでも欲しい情報を引き出せるようになりました。しかし、 その中には違法なサイトも星の数ほど転がっており、膨大なアクセスを集めるサイトも珍しくありません。今回は、違法サイトへアクセスするだけや見るだけでも罪になるのか、また違法サイトの危険性についても解説します。

違法サイトついて

漫画や映画、音楽などの著作物を無断でアップロードすることを「違法アップロード」、違法アップロードされた著作物を掲載しているサイトを「違法サイト」といいます。違法アップロードは「著作権法」に違反する行為で、サイト運営者やアプリ提供者にはもちろん、ダウンロードした人にも、懲役と罰金の両方が科せられます。

違法サイトのサイト運営者は「万引きした作品」で消費者を呼び込み、広告収入やウイルス工作を使って、不正な売上を得ています。違法アップロードされた作品を勝手に視聴者に配るため、本来利益を得られるはずだった著作者に届きません。つまり、著作者は次回作へかける創作資金を得ることができなくなります。加えて、お金が正しい場所へ回らないためその業界を含む、作品の制作に関わる人たちに不利益となり、作品を制作し続けることが難しくなってしまいます。これは、マンガやアニメ、映画、音楽、ゲームなどのコンテンツ産業やクリエイターにとって、大変大きな打撃です。

止まらない違法サイトの被害

違法な海賊版の市場は、世界規模で巨大化しています。一説によれば、違法サイトによる被害額は、2020年の1年間で少なくとも1兆円を超えると試算されています。

また、漫画 違法サイトの被害が過去最大となり、人気作を抱える出版社は、1ヵ月あたり約10万件の削除申請を実施しているようです。しかしながら、違法サイトの多くが海外サーバーを経由して運営されており、運営者の特定、摘発が極めて困難であることから、違法サイトの被害は一向に減りません。

違法サイトへのアクセス(見るだけ)は罪になる?

違法にアップロードされたものを視聴・閲覧する行為は、好ましいことではありませんが、アクセスするだけや見るだけでは著作権侵害には当たらず、法律上は違法になりません。つまりサイト上で読める・見れる状態は、データをダウンロードしているわけではないと判断され、閲覧者を取り締まれないのです。しかし、見ているだけでも出版社や漫画家などの作り手全員にマイナスを与えているのと同じで、その行為は被害を拡大化しています。

また、自分自身や家族などの限られた範囲内で趣味や娯楽などのために複製することも著作権法で認められていますが、ブログやSNSへの投稿、公衆への譲渡、販売などや貸与などの行為は違法に当たります。

違法サイトの危険性

違法サイトは、著作権を持つ人への被害だけではなく、サイトを閲覧した利用者にも被害が発生することがあります。違法サイトに掲載された広告やバナーにより、パソコンやスマートフォンがウイルスに感染する危険性があります。ウイルス感染により、個人情報を抜き取られ、架空請求などの悪質な詐欺へと発展することもあるようです。

また、ウイルスに感染していなくても、ウイルスに感染していると見せかけてアプリなどをダウンロードさせようとしたり、詐欺サイトへ誘導する場合もあり、注意が必要です。

まとめ

漫画や映画 違法サイトは、人の見たいという感情を利用した、とても悪質で撲滅するべき犯罪の一つです。現在の著作権では、閲覧だけでは罰則はありませんが、目には見えないところで、制作する側の人たちに悪影響を与えてしまいます。また、知らず知らずのうちに被害にあっていたり、サイバー犯罪に巻き込まれているなんてことも。無料ほど怖いものはありません。違法サイトの閲覧はやめ、正規の配信サイトで安全にコンテンツを楽しみましょう。